海外で、Linux用 MZ-800(海外版MZ-700後継機)のエミュレータが公開されていました。これもコンパイルしてみます。
(互換ROMイメージをエミュレータ内に含んでいますので、実機持ってない方も動かしてみることが可能です。)
ファイル展開して、何も考えずにmakeしてみたところ、エラー表示。Windows用の実行ファイルをクロスコンパイルしようとしていた。
Documentation/Compilation_EN.txt を見てみると、単なるmakeではWindows用が作成されるとのこと。Linux用を作るためには
make CONF=Release-Linux
でした。これを実行したところ
No package ‘gtk+-3.0’ found
でエラー。GTK+を使うようなので、これをインストール。
sudo apt-get install libgtk-3-dev
再度 make。
src/ui/ui_qdisk.c:28:35: fatal error: gtk-2.0/gtk/gtkwidget.h: No such file or directory
んん?GTK2.0も必要な様子。
sudo apt-get install libgtk2.0-dev
もっかいmakeで無事終了!おおお、完成しました!
起動!
SDL_VERSION 2.0.2 is less than 2.0.3
SDLのバージョンが古い様子。んんー。
普通にインストールしても 2.0.2 が入ってくるようなので、こちらに従い、自分でSDL 2.0.3 をコンパイル。
こんな涼しげな顔をしつつ、裏ではSDLをコンパイルしているPocketCHIPであった。
SDL完成したら、あらためてmz800emuを再コンパイル。
起動すると…
動いた!!!
「M」でモニターにも入れます。
エミュレータメニューは「右クリック」…ああ、これはPocketCHIP単体ではできないやつだった。僕はVNC経由で操作してます。PocketCHIPにマウス付けてもいけるかな?
ただ、メニューには入れませんが、「C」等を押すと、ファイル選択ダイアログが表示されるので、本体だけでもなんとかなるかも。
「ファイル選択ダイアログ」…、画面の小さいPocketCHIPにとって、ここが一番の鬼門かもしれない。何も見えない。
GTKの標準ファイル選択ダイアログなので、こういうの(↑)が表示されていると思われます。
困ったなあと思いつつ、左の方を選ぶと、チップにディレクトリ名の表示が!これなら、ディレクトリ選択はできそう。
ファイル一覧の上の方が表示されていないと思われるので、それならば、適当なダミーファイルを作っとけばいいのでは。
こういう感じ。(テープファイルの拡張子は *.mzf)です。
計画通り!
タイムトンネル起動できた!ROMが海外版なのでカナ表示にあたる部分は、文字化けしていますけれども。
別のゲームも試してみます。無料公開されている、タスクフォース高知のWonderHouse。
起動した!これも「カナ」が読めないけど!
うおー
きたきたー!
動作速度は結構遅いです。キー入力も押して一拍置いて表示される感じ。
ROM選択でWILLY Japanseというのがあるので選択してみる。
こちら(http://www.sharpmz.org/mz-800/willymoni.htm)で配布されている互換ROMのようです。
上記ROMは、ソースに組み込まれていました。MZ-700 NEW MONITOR(http://retropc.net/mz-memories/mz700/)も試してみたかったのですが、簡単に差し替えることはできなさそうでした。残念。
カタカナが出た!元表示の英小文字がカタカナになってる感じですね。
「C」押下時の動作も変わってました。システム側のファイル選択ダイアログが出ない。この表示が出てからシステムメニューでカセット選択するのですが、PocketCHIP本体だけではできないですね…。
VNC経由なり、マウス接続なりでシステムメニューからカセットファイル選択。
うおお、カナで正しく表示された!これが見たかった!
WonderHouseにも再度挑戦。何か海外版ROMの時よりもロード時間かかってる気がする。
システムメニューから、カセットの状態を見ることができます。読み込み進んでいるっぽい。しばらく待っていると起動しました!
読める…読めるぞ…!
うおー。きたー。白黒表示になっているのは、ソフト側からMZ-700ではなくてMZ-80C/Kシリーズと認識されているからですね。
これはほんと、何かこみあげてくるものがありますね。僕は、新しい時代に生きているのか、古い時代に生きているのか、わからなくなってきた。
Hello, congratulations to launch mz800emu on the PocketCHIP! I hope that the program is working as it should. I would like to ask if you had a problem with sync sound – I have the feeling that it still works properly only in Windows.
I recommend you try out the latest version of the emulator, which is currently only available via SVN (revision 75) – “svn checkout svn: //svn.code.sf.net/p/mz800emu/code/ mz800emu-code”. There are a few minor repairs, including the timing of CMT. Above all however, there has been a significant acceleration of the emulation.
If you want to ask anything about the emulator or about the Sharp MZ-800, so feel free to email me.
Sincerely Michal Hucik – alias Chaky
PS: I apologize for the problems with the version of SDL – in the Linux you can still use the version 2.0.2